スクールレポート

大濠中高卒業生列伝#1 石﨑美侑さん

卒業生インタビュー記事を掲載いたします。

8月の休暇中に、母校を訪れてくれた石﨑美侑さんに、お話を聞きました。

石﨑さん、お忙しい中、質問に丁寧に答えていただき、ありがとうございました。

 

 

石﨑 美侑さん 大濠中高一貫コース17期生

京都大学 総合人間学部卒業後、同大学大学院人間・環境学研究科に進学。現在は博士後期課程に在籍し、日本学術振興会特別研究員(DC1)として精神分析の研究に取り組む。専門はジークムント・フロイトおよびジャック・ラカンの思想。

石﨑さんのこれまでのお仕事については、インタビュー末にまとめて掲載させていただきました。

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写真 中央が石﨑さん 中学時担任:山本教諭(英語、左)/高校時担任:柳田教諭(数学、右)とともに

 

 

Q1. 小学校56年生のとき、どんなことを考えながら過ごしていましたか?

あまり何かを深く考えながら過ごしていたわけではないと思うのですが、漠然と、「大人になったときに好きなことをしていたい」と思っていました。そのためには、今の自分はどうあるべきか、を考えていた気がします。自分の好きなことをするためには、たぶん地元の中学校に進むというよりも、大学進学の実績がある学校に進むほうがいいのでは、という思いがあって。そうやって将来を考えた結果、大濠中学校への進学を決め、受験しました。

 

Q2. 研究のおもしろさを、中高生に伝えていただけませんか?

今の研究は、もともとの英語や外国語への興味が土台になっていると感じています。大濠の中高時代につちかった語学力があったからこそ、自分の研究が成り立っていると思うので、言葉を通して世界を読み解くことの面白さを、ぜひみなさんにも知ってほしいです。

 

Q3. 中高生へのアドバイスをお願いします。

研究の話とも重なりますが、僭越ながら申し上げるなら、中高時代は「将来のための知的な基礎体力」をつけている時期だと思います。それは、大学で研究をするにしても、企業などで働くにしても、すべての領域で生きてくる力、体力だと思います。今、みなさんが身につけているものは、将来においても価値をもつものだと考えてみては、いかがでしょうか。

 

 

研究業績の紹介(抜粋)

石﨑さんは、精神分析の歴史と理論に関する研究を精力的に行っており、以下のような業績をお持ちです(researchmapより)。


論文

"The History of Psychoanalysis in Japan"(共著)

日本における精神分析の歴史を概観した英語論文

・「セクシュアリティとトラウマをめぐる一見解:Freudの『誘惑』概念の再検討」

フロイト理論の再評価

 

翻訳・解題

・『性理論のための三論文(一九〇五年版)』(人文書院)

フロイトの代表的著作の日本語訳にて解題を担当

・「クリプティック・セクシュアリティーズ」など、ラカン研究誌への翻訳含め多数

 

講演・発表

・「フロイト-ラカンの反復強迫論」(シンポジウム「思想と精神分析」 2023年11月)をはじめ、精神分析と思想をテーマにしたシンポジウムでの発表

 

(聞き手、文の担当は広報主任田中)



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