スクールレポート

中学土曜講座③

9月14日(木)午後、一般社団法人ツタワルドボク代表理事の片山英資さんをお招きし、「土木という工学〜あたりまえがあたりまえであり続ける〜」の題でご講演いただきました。自身の被災経験から土木技術者になった片山さんは、「あたりまえがあたりまえであり続ける」ために、日々活動なさっています。
IMG_2490.JPG 人びとの暮らしを支えるほか、災害時に救いたい人がいる場所までの道を真っ先に切り拓くのが土木であり、土木があるからこそ救助隊は命を救いに行くことができます。
 片山さんは、海外の貧しい地域に赴き、危険だらけの場所でのインフラの守り方や点検法の教授も行なっています。そこで触れた異文化の常識に自身の価値観を揺るがされたと語り、生徒たちに自身の常識を絶えず見つめなおしてほしいと伝えてくださいました。
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 日本は地震大国であり、4つの海流に囲まれているため、四季の変化・水量の変化・津波・塩害・凍害の被害を受けやすい、災害大国です。公共事業が盛んに行われてきましたが、私たち一般市民にはその価値がなかなか伝わりません。そこで片山さんが立ち上げたのがツタワルドボクです。学生との交流や、同業者との交流会など、皆を活かす・皆が活きる活動を行なっています。
 土木の話から広がり、仕事のあり方や他者とのつながり方など、未来に向かって生きる上でのヒントをたくさん得ることができました。
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 質疑応答の時間では多くの生徒が挙手をして質問し、片山さんが部下へ思いを伝える際にどう言語化しているか、今後の土木がどうなるか、どうすれば自身の思いに正直でいられるか、多くの事業を抱える片山さんの仕事への向き合い方についてお答えいただきました。
 2年生の槇円智さんは謝辞の中で「日本だけのあたりまえが世界では通用しないとわかった。これから橋を渡る際はありがとうと叫びたい」と語りました。
 土木について、また、未来に向かってどう歩むかについて、一人一人が思いを新たにする時間となりました。片山さん、ありがとうございました。
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